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横川 三津夫; 谷 啓二
RIST News, (30), p.24 - 30, 2000/10
宇宙開発事業団、日本原子力研究所及び海洋科学技術センターは、現在、高度な数値シミュレーションにより全地球レベルの複雑な諸現象を計算機上で忠実に再現するために必要な超高速並列計算機システム「地球シミュレータ」の開発を実施している。地球シミュレータ研究開発センターは、この開発を共同で実施するための共同事務所であり、平成10年度に現在の体制が整備された。本稿では、地球シミュレータ研究開発センターが実施している地球シミュレータ開発について紹介する。
武井 利文*; 松本 秀樹*; 村松 一弘; 土肥 俊*
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.115 - 118, 2000/07
リアルタイム可視化システムRVSLIB(Real-time Visual Simulation LIBrary)を開発してきた。本システムは、大規模非定常数値シミュレーションに対するリアルタイム可視化と大規模蓄積データに対するポストプロセッシング用に開発されている。このシステムでは、ほとんどの可視化処理を計算サーバ上で実行し、生成した画像を圧縮し、ネットワークを通して端末へ転送する。これによって、計算サーバから端末に計算結果を転送する場合に比較し、データ転送量を大幅に削減し、インターネットを含む広域のネットワーク分散環境での可視化を可能にしている。一方、可視化処理が計算サーバのCPUリソースを消費するため、その高速化が必要である。本論文ではシステムの概要とともに可視化処理性能を示し、大規模非定常数値シミュレーション結果の可視化にとって計算サーバ上での可視化処理方式が実用的な手段であることを示す。
鈴木 惣一朗*; 横川 三津夫; 蕪木 英雄
計算工学講演会論文集, 1(1), p.101 - 104, 1996/05
Lattice Boltzmann法を用いた2次元流体シミュレーションコードをベクトル並列計算機富士通VPP500およびスカラ並列計算機Intel Paragon XP/S上で開発した。ベクトル並列で95.1%(11521152グリッド、16プロセッサ)、スカラ並列で88.6%(800800グリッド、100プロセッサ)の高並列化効率が得られた。ベクトル並列計算で、プロセッサあたりの計算領域をメモリの上限にとりプロセッサ数に比例して全計算領域を増加させた場合、プロセッサ数を数百台に増加しても計算時間は数パーセントしか増加しないことがパフォーマンスモデルを用いた予測から分かった。
佐藤 滋*; 横川 三津夫; 渡辺 正; 蕪木 英雄
計算工学講演会論文集, 1(1), p.97 - 100, 1996/05
並列ベクトル計算機富士通VPP500上で3次元ナビエ・ストークス方程式をスペクトル法を用いて解くプログラムを開発し、等方性一様乱流の計算を行った。計算の際にはエイリアシングエラーを除くために3/2則を適用し、フーリエモード数256までの計算を行い、実行時間、スケーラビリティ、並列化効率の評価を行った。計算に使用したプロセッサは16個までで、それぞれ約200ガバイトの主記憶を持っている。計算の結果、フーリエモード数が小さい時には良いパフォーマンスとスケーラビリティが得られた。
佐藤 滋*; 横川 三津夫; 渡辺 正; 蕪木 英雄
JAERI-Data/Code 96-014, 22 Pages, 1996/03
ナビエ・ストークス方程式の直接数値シミュレーションの解析の1つとして高レイノルズ数での乱流現象のシミュレーションがあり、この解析には多くの計算時間と大容量の記憶領域が必要とされる。本論文では3次元等方性乱流のシミュレーションを行うために、分散メモリ型並列ベクトル計算機VPP500上でスペクトル法によるプログラムを作成し、実行時間や並列化効率、ロードバランス、スケーラビリティ等の性能の評価を行った結果について述べる。計算にはプロセッサを16個まで使用し、フーリエモード数256までの解析を行った。
市原 潔*; 横川 三津夫; 蕪木 英雄
JAERI-Data/Code 96-012, 43 Pages, 1996/03
3次元圧縮性ナビエ・ストークス方程式のうち、最も計算時間を要する圧力方程式にDOループ分割による並列化を行った。red-black SOR法による並列化されたプログラムをVPP500およびParagon上で実行した結果、両者ともスケーラビリティの低下がPE数の増加とともに現われる傾向を共通している。その原因は、VPP500の場合は通信時間の増大とベクトル化効率の2つであるのに対し、Paragonの場合は通信時間の増大のみに依存していることが判明した。また、PCG法の不完全LU分解法にred-black SOR法を適用してVPP500上で実行した時は、PE数が1の場合は反復による実行ステップ数の増加にもかかわらず高いベクトル化効率による若干の実行時間短縮が図れる。しかし、PE数が4以上では、ベクトル化効率低下が著しいため、並列化のメリットが現れにくいことが判明した。
横川 三津夫; 渡辺 正; 蕪木 英雄
PERMEAN 95: Proc. of 1995 Int. Workshop on Computer Performance Measurement and Analysis, 0, p.54 - 59, 1995/00
ナビエ・ストークス方程式の直接シミュレーションは、乱流、特にその微細構造を知る上で重要な手法である。高レイノルズ数のシミュレーションには、高速、大容量の計算機が必要である。本論文では、一様等方性乱流を直接シミュレーションするための計算機コードを開発し、そのコードを分散メモリ型ベクトル並列計算機で並列化及び評価をした結果を示す。VPP500での評価の結果、1時間ステップに32プロセッサで2.9秒必要であることが分かった。